骨肉分離機、POSS、BEEHIVEなど チキンミンチの本当の品質を評価 旅の楽しい話
TATS紀行                             2016.03.23/26
Aulnay の森の鹿狩り -勢子 佐久間 和男 -

Chasse à Courre 鹿狩り シャッス・ア・クール




「思い出は狩りの角笛
その音は風のなかに消えてゆく」
       ‐G.Appollinaire





静かな森の奥に耳を馳せていると、40 年も昔に暗唱したアポリネールの詩がふと脳を横切る。
森の中で鹿を追う騎馬狩人たちの呼びかわす声、犬のほえ声。近く遠く気配を感じたかと思えば
遠ざかり、また静まり返る。


勢子の役割は森を取り囲んで鹿を外へ逃がさないこと。自転車、車、徒歩で移動し、時には音を出して鹿を近づかせず、時に森の気配を伺う。
森に入ることは許されず、森の中の騎馬の狩人と犬たちの気配に耳を澄ます。
野原ではひばりの声。森からは雉の鳴き渡る様子、そして枝を渡る風の音。
犬への指示や鹿を発見したときの合図も狩りの笛だけで行う。
静かな森で遠くからひびく狩りのラッパは風に乗ってかすかに聞こえるだけで、風にかき消されて聞こえなくなる。









フランスでの鹿狩りは大変興味深かった。
猟銃を使うハンティングと違って、動物を獲得することを最大目的とせず、フランス貴族社会で受け継がれた伝統に則った形式美の世界でした。
狩りのラッパを鳴らし交わす儀式から始まり、狩りの間は携帯電話も禁止。大鹿(Cerf)もうさぎもイノシシも捕まえない。馬と犬でノロ鹿だけを追い詰める。









 名誉隊長からRAP のバッジを授かる

France   France   France   France   France   France   France   France
ボタン組 会員 石井 達雄

エールフランス航空が、40 分も早やくシャルル・ド・ゴール空港へ着けました。
会食の時間を気にしていた私はラッキーと思って荷物を降ろしはじめて、そしたらアナウンスが「到着が早すぎて受け入れの準備が出来ていませんのでそのままお席でお待ちください」
20 分も待たせてやっと機外へ出られました。日本ではありえないことがフランスでは不思議におこる。
ああ またフランスに来たなぁというのが正直な私の感想から始まりました。

フランス人は、オシャレが大好きで個性的であることを目指している。
漫画「嫁はフランス人」から引用すると<こうして頑として自分の美学を貫いたのだった><いえ 思ったから言っているのです。そしてフランス人はそれを言うことが必要だと思っているのです
挨拶だって 友人に会うと握手、女性とは頬にチュが左右に3 回。初めて会ったら握手は当然だけど、
会社でも毎日全員と握手。 アメリカでは そこまでは無い。朝の家族の挨拶も母息子もチュチュ。
父親息子でもチュチュ。 女性特に若い美人との挨拶には、私も緊張して丁重にいたします。

オーニス・ポワチュー鹿狩りの会(RAP)の会則で我々は 騎狩人―かりゅうど―Venerie も勢子も白いネクタイを付けることが義務付けられています。

会則によれば:鹿狩りのネクタイの上にオーニス・ポワチゥー鹿狩りの会のピン
「雌鹿の腹の色」のチョッキと袖飾り、鹿狩りの飾り紐と鹿狩りの会専用のボタン。
短めや長めの濃緑色の長外套、袖飾りと鹿狩りの会専用のボタン。
緑色や茶色の乗馬ズボン。
騎手帽や三定固定の猟騎帽。女性は三角帽や山高帽を被ることもできます。
奇麗な乗馬や鹿狩りの長靴。白い手袋はお薦めです。

この鹿狩りのネクタイは、フランス人だから自分のスタイルにこだわります



それって しょうがないでしょ。フランスだから。カッコよくないといけない生き方だから。
今回は 鹿を逃してしまいました。でも 一緒に狩りをしたRAPの仲間とすぐには別れたくなくて、まずはコニャックを炭酸でわったコニャック・シュウェップスで一杯。 その後は赤ワインで
 我々は 今日も狩りを懸命にやったのだ! チン 乾杯!

見識のある狩りは高貴である
TATS紀行インデックスへ 前へ 次へ