骨肉分離機、POSS、BEEHIVEなど チキンミンチの本当の品質を評価 旅の楽しい話
TATS紀行  タツマスター3XD 終わり良ければ全てよし

平成21年1月4日 お屠蘇をいただいて 即パリ行きに搭乗。
今度はシャンペーンで乾杯せねば。
1月6日(火)am9 にAPAVE安全局の担当者が検査にくる予定

APAVE−日本でいう独立法人のような組織のアパヴは、食品工場での機械の安全性≪作業者にとって安全、食品としての安全≫を監視、検査する業務を役所に代わって取り仕切っているそうです。フランスの法律で許可された機械のみが使用できるわけです。だから立ち入り検査が必ずある。

若い担当官は、5時間も工場にいました。タツマスター3XDを組立、稼働を見て「これはよくできている。OK」とほんのちょっとだけ。
ただ電気配電盤の改善指示を3頁の書類を書いて≪フランスの法律によってこの線は上から繋いではいけない。黄色い線でなく、緑のコードを・……・・≫
検査の請求金額は3500Euro(450000円) TATS Corporationが支払います。役所が強いということはよくないとしっかり思いました。サルコジ大統領が公務員、官庁改革を訴えるのは、当然であり 大賛成です。
ダニエルの会社Nereviaは、筋抜きをした柔らかい牛肉製品をつくっています。タツマスターは骨肉分離機です。それを筋抜き機能を高めるための研究をしてきました。私は図面でなく,言葉だけでなく,紙の模型を作って考え、設計者に機能の意図が伝わるように努めました。グラインダーだからナイフホールダーのインサートナイフが肉を切り分けるのです。骨肉分離機の固さに反応して肉と骨を分離する機能をここでも生かしたつもりです。 Only oneでいいのです。

テストがやっと始められました。注文が多いからあまり原料牛肉を廻せないというので加工したカスの筋を投入してスタート! まず音楽がなって始動する合図。作業者が「なんてえー 静かに動いてるんだ」 筋のカスから約70%の牛挽肉を改めてつくってしまいました。 挽肉の色も赤い牛肉。自然な色。歩留り追加
みんな満足 Happy トレビヤン Super やっとここまで来ました。
さてこれから担当者の訓練です。週35時間労働の国ですから2交代制勤務。2チームあって忙しいから人を出してこない。あと2日で帰国するから時間がない。特に中年で真面目なJ.Paul主任は近づきもしない。
ふざけんな! フランス国旗の三色の3XDハットを作業者にプレゼントするために用意してきている。
このハットを<3XDのライセンス>と言ってNo teaching, No licenseと工場中言いふらした。
贈呈式は1月9日(金)の今年の経営発表昼食会でのオーナーから社員全員の前でやるのだ。
Julian主任は若いけど考えながら意見交換をしてくる。通訳はいらない。組立の一つ一つにも私と上田は上手いぞ!トレビアンを繰り返した。すべて順調にできたら拍手をした。笑顔になる。自信をもって正しく稼働する。
金曜日の朝10時になってやっとJ.Paulが来た。私が彼に理解してもらいたいのは仕事の経営のみ。
馬鹿!トレビアン(最高)!を繰り返していって彼はわかってきた。顔が自信に満ちてきたのがよくわかる。品質は働いている彼らが、見ただけでわかるものだから。 最後のスピーチをフランス語でやりました。
3XD is not just a machine, 3XD is your future! 私も自信を得ました。        石井達雄

TATS紀行インデックスへ 前へ 次へ